水中世界の素晴らしさ、美しさ
この写真を撮影したのはKyle McBurnie。サンティアゴ近くの昆布の森で撮影された。この写真は、今回のMarine and Atmospheric Science's (RSMAS)で総合優勝に輝いた。
毎年米マイアミ大学主催して行われる水中写真コンテスト『Marine and Atmospheric Science's (RSMAS)』には、世界23カ国から650以上もの水中写真が応募された。その中で優秀な成績を収めた写真の数々をご紹介しよう。
このコンテストでは、マクロ部門、広角部門、そして魚や海獣の肖像部門の3つのカテゴリで専門の審査委員会によって審査される。
このイソギンチャクとエビの写真は、ミズーリ州在住のPuertoがフィリピンで撮影したもの。この写真は、マクロ部門において、最優秀賞に輝いた。
マクロ部門2位に輝いたのは、ペンシルベニア州在住のDouglas Goodによって撮影されたこの写真。色鮮やかなウミウシとキュートなエビはパプアニューギニアのビーチで撮影された。
マクロ部門3位に輝いたのは、イタリアのカメラマンFrederica Bambiによって撮影されたこの写真。フィリピンのセブ島で撮影された美しいカニとイソギンチャク。カニの正式名称はNeopetrolisthes maculatus。陶器の様な美しさから英名でporcelain crab(陶器のカニ)と呼ばれている。
イギリス、ポーツマス在住のカメラマンによって撮影された紅海に沈む難破船に住み着く小魚とカサゴ。この写真は広角部門において最優秀賞に輝いた。この難破船は1940年にイギリスで製造されたもので、1941年10月6日に沈没した。現在は世界的に有名なダイビングスポットとなっている。
広角部門2位に輝いたイルカ。ニューヨーク在住のJoseph Tepperによって撮影された。撮影場所はハワイ、コナ沖の小さな入り江。チームで狩りをしている彼らが最も生き生きとした一場面を捉えた。
イタリアからPietro Cremoneが広角部門3位に輝いた。エジプトの紅海、そこに広がる色鮮やかなサンゴ礁とエンゼルフィッシュ、バタフライフィッシュ。そして差し込む太陽光を幻想的に捉えた。
黒の背景に浮かび上がる透明の体表とオレンジのスポットが印象的なミノカサゴの幼生。Steven Kovacsによって撮影されたこの写真は、魚や海獣の肖像部門の最優秀賞に見事輝いた。
フィリピンのマラパスクア島の近くで撮影された大きなヒョウモンダコ。イタリア在住のMarcello DiFrancescoによって撮影されたこの写真は魚や海獣の肖像部門で2位に輝いた。
自然界においてこのような毒々しい模様は、文字通り毒をもっていると捕食者に対し警戒している。このタコは、テトロドトキシンと呼ばれる毒を唾液腺から分泌する。テトロドトキシンは体内に入った生物は、呼吸器系の動きを麻痺し、酸欠状態になるとともに心臓発作によって死にいたる。
魚や海獣の肖像部門3位は、Judy Townsendによって撮影されたアゴアマダイ。口の中で卵を守っているのはオスのアゴアマダイ。彼らは8日から10日、稚魚が孵化するまで口の中で卵を守る。
最後にフロリダ大学の学生部門
RSMAS水中写真コンテスト、学生部門でみごと最優秀賞に輝いたのは、フロリダのLaura Rock。大迫力のイタヤラ。日本でよく知られているタマカイの異種だ。環境破壊などによって年々個体数を減らしている。
学生部門2位はLaura Rockによって撮影されたシュモクザメ。バハマのビミニ島近くで撮影された。シュモクザメのヒレはアジアでフカヒレの原料として食される。
学生部門3位はフロリダ州 Austin Gallagherによって撮影されたヨゴレザメ。バハマのキャット島近くで撮影された。『サメの中で最も危険なサメ』と呼ばれており、多くの海難事故で被害を大きくしたのはこのサメが原因と考えられている。
このコンテストの賞金は各部門、最優秀賞に250ドル(約25000円)、2位150ドル(約15000円)、3位100ドル(約10000円)となっている。
総合優勝を飾ったKyle McBurnieにはバハマの豪華クルーズと300ドル(3万円)が送られた